デザイナーの取扱説明書
デザイナーである私が、取扱説明書などと書く事は、本当におこがましいことだなと思うのですが、
やりやすい仕事と、難しいと感じる仕事は実際のところあります。
やりやすいなと感じた方が、良いデザインにつながる場合が多いのも事実です。
こんなことを言ってしまうと、デザイナーとのやりとりは難しい…と感じられてしまうかもしれません。
そんな事はありませんので…。(くれぐれも…!)
では取扱説明書、見ていきたいと思います。
1. 具体的な指示はそこまで必要ありません
例えば色の指定や、内容の配置場所の指定などなど、細かな指示は基本的に必要ありません。
細かく指定した方が、思い通りのものができるのでは…。
そう考えられるのもよくわかります。
しかし、デザイナーは細かな指定があればあるほど、デザインが凝り固まってしまいますし、パフォーマンスも下がっていきます。
結果的に思われているデザインとは遠くなってしまうでしょう。
デザイナーの仕事は、そのデザインによって、課題を解決することです。
「このデザインによって、どういった課題を解決したいのか」
そこをデザイナーに詳しく伝えることがまず重要です。
例えば、具体的に色の指定をしてしまうのではなく、
商品のイメージから「若年層に受け入れられるカジュアルさを出したい…」このように伝えてみてください。
そうすれば、デザイナー側から色の提案などもあると思います。
デザインでの表現方法は様々あり、一番合った方法を提案してもらえるはずです。
2. 思っていたデザインと違った場合は、伝えた内容が合っているか確認を
この伝えるという行為は、とても難しいです。
言葉のニュアンスの受け取り方で、全く違ったイメージになってしまうこともあります。
1つご提案があるとすると、デザイナーに伝える段階では必ず会って話をし、伝えてみてください。
文章だけで伝える場合と実際に会って伝えた場合では、おそらく変わってきます。
私も、一番最初の打ち合わせは必ず会ってお話を聞くようにしています。
それから具体的な伝え方ですが、一番伝えたいことについては、「このことが1番伝えたいです」と言ってみてください。
「言わなくてもわかってくれるだろう…」と曖昧さを残すと、誤解を生む可能性が出てきます。
3. うまく言葉で伝えられなければ、ビジュアルイメージで
どうしても伝えたいニュアンスが言葉にまとまらない。そんなこともあると思います。
ざっくりとでもイメージが頭の中にある場合は、ネットで検索したり、雑誌を見たりし、
その中に近いイメージがあれば、それをデザイナーに伝えてみましょう。
もし可能であれば、キーワードを伝えていただいても大丈夫です。
文章にするのにはハードルが上がりますが、キーワードでしたら出て来やすいのではないでしょうか。
キーワードを考える際には連想ゲームをしてみるのも良いかもしれません。
頭の中で「〇〇っぽい」とイメージをどんどん連想してみるのです。
こちらの記事にも書いていますので、よろしければご覧ください。
デザイナーの取扱説明書いかがでしたでしょうか?
但し、ケースバイケースで対応させていただくこともありますし、
すべてのお仕事でこうじゃないとダメ!というわけではありません。
デザイナーにデザインを依頼する際には、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
株式会社イットデザイン
伊藤 亜希
グラフィック・ウェブデザイナー
ブランディングデザイナー
デザイナー歴24年目。
大阪から兵庫へUターン就職→起業。
主な受賞歴に、日本タイポグラフィ年鑑入選など。
【営業時間】平日9:30〜18:00
【休業日】土日祝 年末年始、旧盆期間
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